仕事と介護の両立を支えるのは、一筋の光となる「知識」です~24年前の「どうしよう」が教えてくれたこと~


この春、社会人2年目を迎えた長男が一人暮らしを始めました。 自立していく息子の後ろ姿を頼もしく眺めながら、私の心には、ある24年前の記憶が鮮明に蘇っていました。

「一人でもなんとかなる」と腹をくくれた理由

24年前、私は24歳で長男を授かりました。 当時は今の夫との結婚の約束もなく、ただ一人、暗闇の中で「どうしよう」と途方に暮れていました。仕事では新しいデイサービスの主任を任せられたばかり。まさにこれからというタイミングで、若かった私にとって、その不安はあまりに大きなものでした。

しかし、その時の私を救ってくれたのは、大学で学んだ「社会福祉の知識」でした。

すでに社会福祉士の資格を持っていた私は、ひとり親支援の制度や、受けられる福祉サービスを知っていました。制度という「解決の糸口」が見えた瞬間、視界を覆っていた霧が晴れ、「一人でもなんとかなる!」と腹をくくることができたのです。

もし私にその知識がなかったら、不安に押しつぶされ、違う道を選んでいたかもしれません。

仕事と介護の両立の場面で繰り返される「かつての私」の悩み

現在、私は仕事と介護の両立支援に携わっています。日々の相談を通じて感じるのは、あの頃の私と同じように「どうしよう」と一人で抱え込み、解決の糸口が見えずに苦しんでいる方が非常に多いということです。

誰にも相談できず、限界まで追い詰められた時、人は「辞めるしかない(介護離職)」という極端な選択肢を選びがちです。

しかし、そんな時こそ思い出してほしいのです。 わずかでも「知識」があれば、それを突破口として、差し伸べられている「支援の手」を掴むことができるということを。

企業における「事前の知識提供」がなぜ重要なのか

介護は、ある日突然やってきます。 急に家族に介護が必要になった時、従業員がパニックに陥らないために大切なこと。それは、「そうなる前」に最低限の知識を提供しておくことです。

企業が両立支援として、あらかじめ相談窓口や制度の知識を伝えておくことには、大きな意味があります。

  • 状況を客観的に整理できる: 制度を知っていれば、今の状況をどう当てはめるか考える余裕が生まれます。
  • 相談する勇気が出る: ワークサポートケアマネジャーや会社の担当者といった「頼れる先」を知っていれば、一人で抱え込まずに済みます。
  • 離職という選択を回避できる: 知識は、離職を決める前に「まずは相談しよう」と思える、心の安全装置になります。

知識は、自分と家族を守る「武器」になる

24年前、私は知識があったおかげで、未来への一歩を踏み出すことができました。 今の私ができることは、かつての私のように悩む方々へ、その一歩を踏み出すための「知識」という武器を届けることです。

介護に関する悩みを、個人の問題として抱え込ませない社会へ。 まずは「知ること」から始めてみませんか。その小さな知識が、いつかあなたや大切な従業員を守る、大きな力になるはずです。

※写真は、長男が以前バイト代で私に買ってきてくれたケーキ。


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